いすみ鉄道と小湊鐵道は外房線の大原駅から上総中野駅を介して内房線の五井駅まで房総半島の横断鉄道を形成しています。
いすみ鉄道は先代のカリスマ社長在任の頃にイベントに参加した事をきっかけに応援するようになりましたが、2024年10月に発生した脱線事故により2026年7月現在も運休が続いています。
復旧に向けての工事は進んでいるようですが、私の周りではネガティブな話も結構耳にします。
正直なところ、鉄道が地域の交通機関としての役割を担う時代はとうの昔に終わっていて、この先経営に必要な資金も莫大で、そんなもんに金を突っ込むのはナンセンスだ。廃線にすべきではないか?という意見が地元でも広がっているようです。
勿論正論だと思います。
いすみ鉄道を応援していますから、そんな話を振られる事も多いのですが、こう答える事にしています。
廃線にするのは簡単ですよ、いすみ鉄道が廃止届を出せばよいのです。国の承認もいらないから非常に簡単ですよ。
と。
交通機関に身を置く立場から見ても公共交通機関みたいなビジネスモデルは黙っていても金が溶けて行くから、既に時代遅れだよなぁとすら思います。
最近ソーシャルワークの勉強をはじめて、社会資源という言葉に触れる事が多いです。
ふと最近の発信等からこの鉄道は「社会資源」として生き残っていく道を探って行くのはどうなか?と感じています。
あくまでも自身の仮説です。
鉄道のストレングスは繋がっている事。
この鉄道は行き止まりではなく、JRや小湊鐵道と繋がっていて、房総半島を横断するネットワークを完成させている。
認知度は先代のカリスマ社長在任中に構築され、ローカル線が地域の広告塔になりうる事や、普段着の風景が魅力的な商品になり得る事も実証されました…言葉は悪いけど、役目を終えた鉄道もこんな使い方がありますよ。と示してくれたのだと思います。
上総中野まで来ている小湊鐵道は、アクアラインの高速バスの花形の会社ですが、本業の鉄道はびっくりするくらい古典的な設備で運行される非電化路線で、タブレット閉塞を復活させて運行本数を増やしたり、古い気動車を使い続け、さらには国鉄型の気動車も最近導入しました。鉄道マニアは喜ぶ施策ですが、在来型が国鉄の気動車に準じており、メンテナンス技術も確立されているから、下手に新型を導入するより、古くても直しながら使い続けていけるだろうという判断があったのだろうと思っています。
また、線路もお世辞にも立派な設備とは言えず、チョックを当てた木製枕木の貧弱なヘロヘロの線路ですが、重量級の国鉄型気動車が十分走れるだけのポテンシャルを持っているのは、あの設備を活かせるだけの高い保線技術が確立されているのではないかと勝手に思っています。
同じようなヘロヘロの線路のいすみ鉄道には残念ながらその技術がなかった…
それが証拠に、小湊鐵道線はしょっちゅう土砂災害や路盤が流されて、運休したりしますが必ず復旧させています。スコップとツルハシと軌道バイクでとは極端ですが、逆にこの古典的設備と人力なアナログスタイルが、持続可能性を支えているんじゃないかと思います。若い保線職員も育っていると聞いたことがあります。
何かの文献で小湊鐵道は五井から上総中野を通り安房小湊を目指したが諸々の問題で計画が頓挫したが、逆にのばさなかったから余計な資金を導入せず、この区間で生き残る事ができている。と読んだことがあります。とても地味だけど実に堅実な経営をされてきたのではないでしょうか?
小湊鐵道もまた、素晴らしい観光資源になり得ますし、なっています。
小湊鐵道といすみ鉄道と一体的に運営できるような支援して、千葉県の社会資源として活かせるんじゃないかなと考えたりしますけど、地元だけで支援の話をすれば当然お金を出せるはずもなく、要らないと言う方が多いのは至極当然です。ただ、沿線の路線バスを運行してきたのも小湊鐵道ですが、廃止の穴埋めだけでは自身の路線の維持だけで人員はいっぱいでしょうから鉄道代替えができるとも思えません。
現在いすみ鉄道の施設を保有する千葉県としてはどんなふうに考えているのか非常に興味深いです。
先日、いすみ鉄道と小湊鐵道のコラボ企画があり敬意を表して両方のネットショップからポロシャツを購入しました。


追加で購入しようとしたら既に売り切れていて、意外にも同じような思いと関心を持っている人が多いんだろうと嬉しくなりました。