しまづん農事考

先日、相談事や質問があって千葉県いすみ市の高秀牧場を訪ね、社長にいろいろお話しを伺いました。

 

二十歳頃、酪農ヘルパーという乳牛の世話その他諸々の酪農家のお手伝いさん的な仕事に従事していたのが縁で、ずっとお付き合いさせていただいています。

 

話しは主に田んぼの事だったんですけど、単純に、今後どんな風に続けていけば良いんでしょう?的な相談。

 

農家さんから見れば私のやってる事は趣味の家庭菜園の一部なのは間違いないんですけど…

 

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話しの中でこんな本を読んでみなよと社長が貸してくださいました。

 

メガファームではもう生き残れないという帯書きですけど、現在の農業政策は大型化、効率化が推進されています。

 

社長が舎弟のように可愛がっている若い後継者も大型機械で広大な田んぼを耕しているそうですが、収入の大半はその大型機械の返済に消える現状だそう。

私もヘルパー時代に新規就農を考え、北海道の酪農地帯をまわっていろいろ見聞きした経験がありますが、あまりに大きな借金の返済額にこれは無理だと思いました。

しかし新規就農希望の方は多いと思いますし、もとより農業って素晴らしいと思う一人です。

 

しかし昔から新規就農ってハードルが高すぎますよね。

 

特に田んぼはそうなのかもしれませんが、巨大なトラクターとコンバインで広大な面積をやるのが条件になっちゃうと、逆にどんどんやらなくなるのは素直な結果だと思います。僕はヘタレだから尚更。

 

個人的な趣味の延長からの自分が思う事なんですけど、

農業やるならこうするのが条件だ!

国際競争力つけるんだ!

 

的なものばかり示すんじゃなくて、やりたいと考えている人や興味を持った人に

 

「あ、こんなんで良ければ自分にも出来るかも。」

「これなら長いこと続けていけるよね。」

 

って言う就農の仕方が示せないものかしら?って常々思っています。

 

自分の住むさいたま市にも耕作放棄され荒れ果てた田んぼいっぱいあってカミさんとあそこ耕せないもんかねぇなんていつも話してますから。

 

うちのこまめちゃんという小さな耕運機でもかなりの仕事はできますし、むしろ無理なく出来るんじゃないかと思う事がよくあります。

結構似たような事考えている人はいるんじゃないかしら…

 

社長はこの本はちょっと偏りがあるんだけど、農業って家族が楽しんでやれるものだよねって。

 

カミさんとも良く話していますが

気負わなくていいよね。

気負っても意味ない。

 

先日、母校の千葉県立農業大学校の同窓会報が きてました。あれから30年たって田んぼやって作った米を食べてる。

 

あほな事だよなぁって思う事もあるけど、

 

これってごく普通の事だよなぁって信じている。