昔買い集めていた坂本龍一教授のCDのなかにアニメ映画のオネアミスの翼のサントラがあって、こりゃ懐かしいなあと眺めていた。
このCDは私が高校の頃良く聴いていた。
後にこのアニメは坂本教授は自身の黒歴史だったと発言されていたし、映画について残されているレビューも難解とか面白くないとかあまり好評ではなかったみたいだが、私自身はこのアニメは繰り返し見る程大好きだった。
台詞のひとつひとつが自分に刺さった。
…自分は中流家庭の生まれで、貧乏人の苦労や金持ちの悩みはわからないし知ろうとも思わない。
子供の頃は水軍のパイロットになりたかった。でもそんなものにはなれないって学校の成績表が教えてくれた…
だから宇宙軍に入った。
…パン屋は誰かが必要だと思ってくれるからパン屋でいられる訳だ。誰も必要無くなったら…
そう…消されっちまうんだ。
…宇宙船は飛ばすんじゃない。地球の丸みに沿って落っことすんだ。 …
あの絵にお前は何がみえる?
…女のケツ…
私達のいく先に暗闇を置かないでください…
当時好きだった女の子に良く似た登場人物がでてきたからなのか、好きになった理由はよくわからないのだけど、世の中には役立たずと言われる集団をめぐるうねりのような話がとにかく当時の私に刺さりまくっていた。
鉄道員になりたかった僕
田んぼを耕したかった僕
サントラを聴きながら。
何となく今そこにいるのかなぁ?なんて思いながら少なくとも暗闇には居なくて済んでいる。